小学校に入学すると、保育園や幼稚園のときのように直接子どもの様子を見る機会が減ってしまいます。授業参観は、小学校での子どもたちの様子を見られる貴重な機会です。今回は、授業参観で見るべきポイントや、参加時の服装やマナーなどについてご紹介します。
授業参観のときには、どのようなところに注目すればよいのでしょうか。そのポイントをまとめます。
授業を見ていると「発言できていない」「友達とおしゃべりをしている」など、多少気になることもあるかもしれません。しかし、子どもは保護者に見られながら授業を受けているという状況に、少し緊張したりそわそわしたりしていることもあります。発言はしなかったけれどもしっかりノートをとっていた、間違えていないか他の子と確認していたなど、子どもなりにがんばっていることもあるでしょう。マイナス面よりも、がんばっていることに注目しながら、授業を見守るよう心がけるとよいでしょう。
授業を見ていると、クラスの雰囲気がわかってきます。先生がどのように子どもたちと接しているかを見ると、先生と子どもの関係性も見えてくるものです。子どもがどのような雰囲気の中で毎日を過ごしているのか、知ることができるでしょう。
休み時間は、子どもがどんな友達と一緒にいるのか、また、どんなふうに遊んでいるかなどを知るよい機会になります。休み時間になると、ついつい保護者同士のおしゃべりに夢中になってしまうこともありますが、せっかくの参観日は、ぜひ休み時間の子どもの様子も見ておきましょう。
教室の壁に貼ってある掲示物や、飾ってある展示物を見るのもおすすめです。年度始めなら自己紹介カードの掲示などで、子どもからよく聞くようになったもの名前しか知らなかったお友達が、どんな子どもなのかを知ることもできます。
また、まだ家に持ち帰っていない展示物があったり、係の目標が貼ってあったりと、子どもの成長を感じることができるはずです。
学校には落とし物をまとめてあるコーナーがあります。授業参観に行ったついでに、子どもの落とし物がないか、確認しておくとよいでしょう。
また、宿題忘れをした子どもの名前が黒板に書いてあることもあります。わが子の名前が書いてあった場合は、忘れないよう家庭でフォローするきっかけになるでしょう。
授業参観には、どのような服装で行くのが適切なのでしょうか。
スーツなど、入学式のときのような改まった服装で行く必要はありません。基本は、きれいめなパンツやスカートに、シャツやブラウスなどのオフィスカジュアルのイメージでOKです。他の保護者と話をする機会でもあるので、清潔感のある服装を心がけるのがおすすめです。
堅苦しい服装をする必要はありませんが、あまりカジュアル過ぎるのも考えものです。学校の雰囲気によっては、ジーパンやパーカーなどのラフなスタイルでもかまわないというところもありますが、ジャージやスウェット姿でそのまま学校に行くのは避けた方がよいでしょう。
同じ年齢の子どもでも、保護者の年齢は幅広いものです。また、子どもの祖父母が授業参観に行くという家庭もあるでしょう。年代なりのおしゃれをしたいという気持ちもわかりますが、服装によって人の印象が変わるのもまた事実です。基本的には、どの年代にも違和感のないシンプルな服装を選ぶのがおすすめです。
住んでいる地域や、学校が私立か公立かによっても、小学校の雰囲気は異なります。雰囲気と違い過ぎる服装をしていくと、周囲から浮いてしまう可能性もあります。
何を着て行ったらよいのかわからず心配なときは、上の子がいるママ友などに確認して服を選ぶようにするとよいでしょう。
授業参観はあくまで授業の一環です。参観する保護者が最低限守っておきたいマナーをご紹介します。
小学校の入校証や上履き・スリッパなど、授業参観の際の持ち物は事前にお知らせがあるはずです。学校には来客用のスリッパがありますが、それほどたくさんは用意されていません。忘れ物がないよう、よく確認してから出かけましょう。
遅刻をして、途中入室をするのはできるだけ避けましょう。保護者の出入りが気になって、授業に集中できなくなる子どももいるからです。また、他の保護者の迷惑になる可能性もあります。仕事の都合や他のきょうだいの授業参観と掛け持ちしていて、どうしても遅れてしまう場合は、そっと入って静かに教室の後ろで見るようにしましょう。
反対に、あまり早く行き過ぎると先生や子どもたちがとまどってしまいます。授業が始まる5分前ごろを目安に、なるべく決められた時間に行くようにしましょう。
普段は見られない学校での子どもの姿を、写真や動画に収めたいと思うこともあるかもしれません。ただ、授業参観は運動会や音楽会などの特別なイベントとは異なり、普段の授業の様子を見るものです。撮られる側の先生や子どもたちに配慮して、写真や動画の撮影は遠慮した方がよいでしょう。
子どもがキョロキョロしていたり先生の話を聞いていない様子だったりすると、ついつい注意したくなるものです。しかし、授業中の子どもに声をかけるのはよくありません。授業は先生が組み立て、その流れの中で行っているものです。そこへ保護者が入っていくと、授業の邪魔になってしまう可能性があるからです。授業参観は、あくまで「授業を見るもの」と意識しておくことが大切です。
授業参観の日は、保護者同士で情報交換をしたりコミュニケーションをとったりするのによい機会となります。ただ、おしゃべりをするときには時間と場所をわきまえることも大切です。おしゃべりは、授業時間外に邪魔にならないところでするように気をつけましょう。
授業参観中にスマートフォンや携帯電話をいじるのもNGです。電話はもちろん、メールやLINEの返信も避けましょう。どうしても必要な場合は教室の外に出て、他の人たちの邪魔にならない場所に移動してからにします。
授業参観は、普段見ることのできない子どもの姿を知ることができる貴重な時間です。家では甘えているのに、学校ではグループの中でしっかり役割を果たしているなど、子どもの成長に驚くこともあるでしょう。
また、子ども同士は遊んでいても、保護者同士は会ったことがないといった場合、授業参観がお互いに挨拶をするよい機会となります。
仕事の都合などで時間を合わせるのが難しいこともありますが、できる範囲で調整して、学校での子どもの様子を見られるとよいでしょう。
執筆者:五十嵐麻弥子
参考資料
1) 「【授業参観でのNG行動とは⁉】服装やマナー、見るべきポイントを解説!」こそだてマップ.
https://kosodatemap.gakken.jp/life/event-life/56376/
2) 「小学校の授業参観はココを見る!チェックポイント4つを現役ママが直伝」ママソレ.
https://mama.chintaistyle.jp/article/checkpoint_classroom-visitation
3) 「小学校の授業参観にふさわしい保護者の服装やマナーは?印象を良くするためのポイント」学習プリント.com.
https://xn--fdk3a7ctb5192box5b.com/article/column/00306/
4) 「小学校の授業参観!ママの服装やマナーで気をつけたいこと」スクスクのっぽくん.