せっかく始めた習い事がどうしても長続きしない……そんな悩みを抱える保護者も多いのではないでしょうか。習い事は、子どもが成長していくうえで貴重な経験となるものです。子どもの気持ちに寄り添いながら、うまくサポートしていく方法を考えていきましょう。
子どもの習い事が続かないのは、どうしてなのでしょうか。その主な理由について見ていきましょう。
通うのに時間がかかる、回数が多いといった理由で、習い事に通うのが面倒になることがあります。また、サッカーを習っていても試合の予定がない、ダンスを習っていても発表会がないなど、日ごろの成果を試す場がないと、面倒になってしまうこともあるでしょう。
子どもに適した習い事を、保護者が選ぶというケースも多いものです。ただ、保護者はわが子に向いていると思っていても、子ども自身がその習い事に興味を持てないと、続けるのは難しいでしょう。
習い事のせいで友達と遊ぶ時間が減ってしまうのも、習い事が嫌になる一つの原因と考えられます。友達と遊んで盛り上がっているところで習い事の時間になってしまうと、子どもは「習い事より遊びを優先したい」という思いを抱くものです。
複数の習い事をしていたり、通う回数の多い習い事をしたりしていると、時間的な余裕がなくなってしまいます。すると、精神的にも余裕がなくなり、習い事に行くのが嫌になってしまいます。
低学年の場合は、体力もまだまだ十分ではないため、小学校での活動で疲れてしまっていることもあります。心身共に疲れが出て、習い事に行きたくなくなってしまうのです。
今まではうまくいっていたのに、内容が難しくなってうまくいかなくなると嫌になってしまうこともあります。
たとえば、サッカーでは、利き足でのドリブルはうまくできたのに、もう片方の足ではなかなかうまくできないということがあります。子どもなりにがんばってもうまくできないと、「自分には無理なんだ」と思って続けるのが嫌になってしまいます。
子どもにとって友達の存在は大きく、習い事に行くのは多少面倒でも「友達と会えるから続ける」という子どもも多いものです。
休憩時間に話をする友達がいなかったり、チームプレイなのに仲のいい友達ができなかったりすると、習い事をやめたくなってしまうでしょう。
先生との相性も、子どものやる気に大きく影響します。マイペースにじっくり取り組みたい子に対して急かしてくるような先生は合いませんし、ほめられるとやる気が出る子に対して厳しいダメ出しをする先生も合わないでしょう。先生との相性が原因で、習い事が嫌になるケースもあります。
子どもが習い事をやめたいと言ったときの対処法についてご紹介します。
まずは、なぜやめたいのかについて子どもから話を聞きましょう。理由によっては、習い事の先生と話すなどして解決できることがあるかもしれません。
また、子どもは保護者に話を聞いてもらうことで、気持ちが落ち着くこともあります。子どもの気持ちに寄り添いながら、ていねいに話を聞いていきましょう。
習い事の数が多くて疲れているようなら、内容を少し整理して、子どもの負担を減らすのも一つの方法です。今は負担になっていても、もう少し成長するとがんばれるようになることもあります。子どもの様子を見ながら、あまり無理をさせないことも大切です。
子どもの様子について、習い事の先生に相談してみてもよいでしょう。参加人数が多い場合などは、先生が子どもの感じている問題に気づいていないこともあります。話をすることで、配慮してもらえる可能性もあります。
先生との相性がよくないと感じるときは、先生に直接言うのではなく、運営側に相談してみるとよいでしょう。先生を変更してもらったりクラスを変えてもらったりすることで、問題が解決することもあります。
スポーツやダンス、楽器など、保護者が子どもと一緒に練習するのもおすすめです。習い事を始めたころの楽しい気持ちを思い出すと、やっぱり続けようと考え直すこともあるからです。指導をするのではなく、一緒に楽しむ気持ちで取り組むと、子どもの気持ちもほぐれてくるでしょう。
できることなら長く続けてほしい子どもの習い事。どのようにサポートすれば、長続きするのでしょうか。
子どもは保護者が見てくれていることを感じると、がんばろうという気持ちになるものです。苦手な練習にも取り組んでいた、練習後の片付けができていたなど、些細なことでもかまいません。できているところをほめてもらえると、子どものモチベーションはアップするはずです。
子どもが習い事の話をしてきたら、片手間ではなくしっかり聞いてあげることも大切です。保護者が関心を持ってくれていることがわかると、子どもももう少し続けてみようという気持ちになるものです。
いつまでに何をする、という目標を立てるのも効果があります。あまり大きな目標ではなく、期限を決めて少しずつステップアップしていけるような目標を立てるとよいでしょう。目標に向けてがんばれたら、そのつどたくさんほめてあげることも大切です。
がんばり屋さんの子どもほど、うまくできることにこだわってしまうことがあります。「うまくできないからやめたい」という理由なら、「うまくなるより楽しめるようになればよい」と、話してみてはいかがでしょうか。習い事に取り組むことは、人生を豊かにすることだということを教えてあげるとよいでしょう。
話し合いをしたり、対策を考えたりしてもやる気が出ないという場合は、思い切ってやめるというのも一つの選択肢です。習い事が子どものストレスになってしまっては、あまり意味がありません。自分から取り組みたいことが出てくるまで、少し待ってみてもよいでしょう。
習い事に通うのが負担になってきたというお子さんには、自宅で取り組めるオンライン学習をすすめてみてはいかがでしょうか。その際には、自宅にいながらお子さまの学力アップをサポートすることばパークをぜひご活用ください。
執筆者:フリーライター/不登校支援カウンセラー 五十嵐麻弥子
参考資料
1) 「子供の習い事が続かない理由は?どうしたら続くようになる?」コドモブースター.
https://kodomo-booster.com/articles/141
2) 「子どもの習い事が続かない原因はモチベーション?対処法・解決策をご紹介」TOZ.
3) 「子どもの習い事が続かないのはなぜ!?長続きしない原因や続けられる秘訣をリサーチ!!」Hugkum.
4) 「子供の習い事が続かない原因10個|長続きさせるためのポイントは?」ちょこまな.
https://b-engineer.co.jp/chokomana/child-raising/playing-toys/1118815