初めてプールの授業を迎える小学1年生の保護者にとって、小学校のプールはいつから始まるのか、また、必要な持ち物にはどのようなものがあるのか気になるものです。プール開きとプール納めの時期、また必要な持ち物などについてご紹介していきましょう。
まずは、小学校のプール授業について説明します。
そもそもプール授業があるのはなぜなのでしょうか。もともとは、水難事故の苦い教訓から、子どもたちが自分の命を守るために学校での水泳指導が始まったといわれています。いざというときのために、服を着たまま泳ぐ「着衣泳」の授業を行う小学校も多いようです。また、暑い時期の子どもたちの楽しみや健康増進の意味もあり、小学校を卒業するまでには泳げるようになることを目指して授業が行われています。
プールでの授業を行う際には、地域によっていくつかの条件があります。一般的に、水温は22~23度以上としているところが多く、水温と気温を足して45度以上・気温が水温よりも高いなどの基準で授業が行われます。
また、突然の大雨や突風、光化学スモッグ、雷の予報が出ているときなどは、状況を見て中止になることもあります。
小学校のプールは屋外にあることが多く、プール開きの時期は地域によって異なります。一般的には6月ごろからという地域が多いものの、沖縄など気温の高い地域では、5月ごろからプールの授業が始まります。
プール納めは、夏休み明けの9月中旬ごろまでのところが多く、気温の高い地域では9月末ごろまでプールの授業が行われます。
水への不安感を取り除くこと、水遊びを楽しむことを目標にしています。水中で歩いたり走ったりする、水に浮く、息を止めて潜るといった活動が中心になります。
泳ぎの初歩を覚えることを目的にしています。補助用具を使って、けのびやバタ足で前へ進んだり、クロールや平泳ぎの練習を行ったりします。息継ぎをしながら泳ぐ練習も始まります。
クロールや平泳ぎで長く泳ぐことを目標にします。25mを目指して泳ぐ練習をしたり、背泳ぎに挑戦したりします。
プールの授業で必要なものについて確認していきましょう。
学校指定のスクール水着がある場合と、各家庭で準備が必要な場合があります。
子どもの成長を見越してサイズの大きいものを買いたくなるかもしれませんが、大きいサイズは水に入ると脱げやすくなるため、子どもの体に合った水着を選ぶことが大切です。
紫外線予防や体温調節のために、ラッシュガードを使いたいというご家庭もあるかもしれませんが、学校によっては規定があるので、使用したい場合は学校にあらかじめ、確認と相談をしておくと安心です。
スイムキャップ(帽子)も、水中で脱げないよう子どもの頭の大きさに合ったものを選びます。ただ、髪の長い子どもは、スイムキャップの中に髪をまとめなければならないので、少し大きめサイズの方がよいかもしれません。できれば、試着をしてから購入するとよいでしょう。
ラップタオルは、バスタオルのような大きなタオルの上部にゴムが通っていて、上からかぶることのできるタオルです。両端にスナップがついていて、体に巻いて止められるようになっているものもあります。巻きタオル、スカートタオルと呼ばれることもあります。着替えるときやプールから戻って濡れた体を拭くのに使います。
水着やタオルを入れるためのプールバッグも必要です。ビニール製のバッグは、濡れた水着をそのまま入れても水漏れしなくて安心ですが、プールで使われている塩素のにおいが少し気になるかもしれません。
一方、ナイロン製のバッグは通気性がよく、においの心配は少ないといえます。ただし、水着を濡れた状態でそのまま入れると水漏れしてしまうので注意が必要です。
ゴーグルは、自由に使える学校と禁止している学校があるようです。ゴーグルを使いたい場合は学校と相談してみるとよいでしょう。
使える場合は、水に入ったときに外れてしまわないよう、子どもに合ったサイズを選ぶようにしましょう。
初めてプールの授業を受けるとき、子どもがとまどわずに済むように、事前に練習しておくとよいことをまとめます。
水着に着替えるのは、体操着に着替えるときより時間がかかります。ラップタオルを使って水着に着替える練習はしておいた方がよいでしょう。また、脱いだ服をたたんでしまうことも、事前に練習しておくのがおすすめです。
濡れた水着は乾いた服よりも脱ぎづらく、限られた時間の中で着替えるのが難しい場合もあります。お風呂のときなどに、濡れた状態から服に着替える練習をしておくと安心です。
髪の毛が長い子どもは、帽子をかぶるときに小さくまとめる必要があります。一人で髪をまとめられるようにしておくことも大切です。また、授業のあと、濡れた髪から水が垂れないよう、しっかり拭き取る練習もしておきましょう。
プール開きの前には、学校から注意点や持ち物についてのお知らせがあります。内容をよく読んで、しっかり準備をしておくことが大切です。
暑い夏には、プールを楽しみにしている子どももたくさんいます。プールで楽しく過ごせるよう、家庭でも十分なサポートをしてあげるとよいでしょう。
執筆者:フリーライター/不登校支援カウンセラー 五十嵐麻弥子
参考資料
1) 「小学校でプール授業はある?減っている?最近のプール事情が知りたい!」ママソレ.
https://mama.chintaistyle.jp/article/pool-class
2) 「小学校で初めてのプール授業! 必要なモノの準備と心がまえ」マイナビ子育て.
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/6816
3) 「小学校のプール授業! 事故なく楽しむには? 必要なものや気を付けることを確認しよう」HugKum.
4) 「小学校のプール授業の内容は?感染症対策でどう変わった?プール開きの時期や必要なものを解説!」おやこのくふう.